母乳って何もしなくても出てくると皆さんよく思うようです。
確かに、何もしなくても順調に行く人もいます。
でも、状況により赤ちゃんと離れ離れになる人もいますし、病院によっては産後母親を休ませるために赤ちゃんを預かってしばらく母子別室で過ごすなんてこともあります。
そんな時は授乳できませんし、知識を知っていなければ乳頭刺激なども行わないし教えてもらえないこともあります。
知っていたらやっていたのに…なんて悲しいことになりませんように。
分泌のための仕組みを知っておきましょう。
画像はお借りしました。画像をクリックすると「乳房の解剖と母乳分泌の生理」へ飛びます。
ホルモンの変化がこの表を見るとよく分かると思います。
オキシトシンは愛情ホルモンとも言われて結構有名なホルモンになっているかと思いますが、詳しくは別の機会に。
プロラクチンとオキシトシンが授乳のたびに上昇していることがわかるかと思います。
プロラクチンは出産を機に徐々に減少していますね。
授乳や搾乳がなければ緩やかに減少の一途をたどるでしょう。
産後1−2日は胎盤由来のプロゲステロンが減少する時期であり初乳の分泌も少ないです。
ですが、胎盤娩出によるホルモン値の低下が引き金となり出生直後からの頻回授乳や搾乳による乳頭刺激で乳頭・乳輪部に刺激があたえられることで乳汁生成がスムーズに移行しやすくなります。
産後3−8日目頃は分泌しようしようとどんどん産生される時期にあります。産後9日頃からは分泌を維持する時期に入りますので、授乳回数や搾乳量により同量の分泌量を維持するように身体が変化していきます。
いつまでも3−8日目頃のように乳房が張りすぎて困る…なんてことはなく、分泌される分だけ作られるという風に変化していきますので心配しないでくださいね。(授乳時間が空きすぎると張りますけどね)
出産後すぐからの授乳、赤ちゃんが寝ていてやる気がなくても3時間毎には乳頭刺激を行うことで3・4日目からの分泌が良好となるように介入していきましょう。
初めから分泌がいっぱいある、何て人は稀です
。
飲まれることによってどんどん作ろうと体は変化していきますので、「出ていないから」なんて思わずに「飲んでもらうとこれからどんどん出てくるんだ」と思いながら授乳していきましょう。
そのためには妊娠中から乳頭刺激して軟らかく飲みやすく傷つきにくい乳首をお手入れしておくこともお忘れなく。